当院での近視進行抑制治療について
低濃度アトロピン点眼(マイオピン®) (1日1回就寝前に点眼)
低濃度アトロピン点眼液は近視の進行抑制を目的に、シンガポール国立眼科センター(SNEC)の研究に基づいて開発された点眼液です。当院では、この低濃度アトロピン点眼液(マイオピン)を使用した小児期の近視進行抑制治療を行っています(この点眼液で近視が改善するわけではありません)。
費用:52,000円(年間)
メリット:毎日点眼のみ
デメリット:裸眼視力が改善する訳ではありません。 日中まぶしさを感じる場合があります。長期的な点眼継続が必要となります。
オルソケラトロジー(夜間にハードコンタクトレンズを装用し角膜の形を変える)
費用:150,000円(初年度)
メリット:日中裸眼で生活が可能
デメリット:毎日のレンズケアが必要。就寝時の使用を中止した場合、装用前の視力に戻る。
当院では「メニコンオルソK」を使用しております。
「メニコンオルソK」による矯正メカニズム
「メニコンオルソK」は、寝る前につけて、起きたらはずすコンタクトレンズです。
近視及び近視性乱視の人に対し使用します。「メニコンオルソK」を就寝時に装用することにより、角膜前面形状をやや平坦化させます。はずした後でも一定期間形状は保持されるため、裸眼視力が矯正されます。
装用前:近視の状態
眼は入ってきた光を角膜と水晶体で屈折させ、網膜上で焦点を合わせることにより像として捉えます。近視の場合は、この焦点が網膜より手前で結ばれるために像がぼやけて見えます。
装用中
「メニコンオルソK」を就寝時に装用することにより、角膜前面の形状がやや平坦化され、焦点が網膜上で結ばれ近視が矯正されます。
装用後
「メニコンオルソK」によって平坦化された角膜前面は、レンズをはずしても一定の時間形状を保つことができるため、起きている間は十分な裸眼視力が維持されます。
※効果には個人差があります。
近視進行抑制治療に関しては、適応検査が必要となります。診察時に詳しくご説明いたします。