当院での近視進行抑制治療について
低濃度アトロピン点眼(リジュセア®ミニ点眼液0.025%)
(1日1回就寝前に点眼)
リジュセア®ミニ点眼液0.025%よる近視進行抑制治療については、参天製薬が行った発売前の臨床試験において、点眼を行わない場合に比べて、小児の屈折値の進行や、眼軸長の伸びを抑制することが確認されました。主な副作用として、羞明(まぶしさ)があります。当院ではこの点眼液を使用した小児期の近視進行抑制治療を行っています。本治療は、近視の進行を抑えることを目的としています。ただし、完全に近視の進行を止めることはできません。この治療は視力を回復させるものではありません。近視の程度に応じて眼鏡・コンタクトレンズ等での視力矯正が別途必要となります。
詳しくは検査・診察時、医師・スタッフに、ご相談ください。
費用:48,000円 (初年度)
※自由診療(公的保険適用外)
メリット:毎日点眼のみ
デメリット:
裸眼視力が改善する訳ではありません。
日中まぶしさを感じる場合があります。
オルソケラトロジー(夜間にハードコンタクトレンズを装用し角膜の形を変える)
費用:150,000円(初年度)
メリット:日中裸眼で生活が可能
デメリット:毎日のレンズケアが必要。就寝時の使用を中止した場合、装用前の視力に戻る。
当院では「メニコンオルソK」を使用しております。
「メニコンオルソK」による矯正メカニズム
「メニコンオルソK」は、寝る前につけて、起きたらはずすコンタクトレンズです。
近視及び近視性乱視の人に対し使用します。「メニコンオルソK」を就寝時に装用することにより、角膜前面形状をやや平坦化させます。はずした後でも一定期間形状は保持されるため、裸眼視力が矯正されます。
装用前:近視の状態
眼は入ってきた光を角膜と水晶体で屈折させ、網膜上で焦点を合わせることにより像として捉えます。近視の場合は、この焦点が網膜より手前で結ばれるために像がぼやけて見えます。
装用中
「メニコンオルソK」を就寝時に装用することにより、角膜前面の形状がやや平坦化され、焦点が網膜上で結ばれ近視が矯正されます。
装用後
「メニコンオルソK」によって平坦化された角膜前面は、レンズをはずしても一定の時間形状を保つことができるため、起きている間は十分な裸眼視力が維持されます。
※効果には個人差があります。
近視進行抑制治療に関しては、適応検査が必要となります。診察時に詳しくご説明いたします。